ローストビーフはパーティーの主役に

ローストビーフ 牛肉
ローストビーフ

パーティーシーズン、クリスマスや結婚式などの大事な食事の場でも目にすることがあるローストビーフ。贅沢感をもつ方も少なくないと思いますが、今回はそんなローストビーフについて迫ります。

1. 始まりは「サンデーロースト」

ローストビーフは伝統的なイギリス料理のひとつです。
牛肉の塊をオーブンなどで蒸し焼きにし、焼きあがったら薄くスライスしてグレイビーソース(調理された肉の肉汁で作るソース)をかけて食べるもので、中身をほんのり赤みが残る程度に焼き上げるのが最上とされています。

日本では前菜として食べられることが多いですが、イギリスでは伝統的に日曜日の午後に食べる昼食のメインディッシュとして扱います。

その際には、マッシュポテトやヨークシャー・プディング(イングランドのヨークシャーで生まれた料理。小麦粉や卵で作った生地を焼いたもので、シュークリームの皮のような食感です)と共に食べられ、貧しい家庭においてはこれらが主役の座を奪い、ローストビーフの量を節約するなんてこともあります。

そしてかつてのイギリス貴族は日曜日には牛をまるごと一頭調理し、ローストビーフを焼く「サンデーロースト」という習慣がありました。
そのため残ったお肉は翌日以降もサンドウィッチの具にしたり炒めたりと、アレンジしてとても親しまれています。

ちなみに、そのアレンジの一つとしてイギリスの植民地であったインドに由来して、カレーを作る文化が生まれ、他国にも広まりました。

2. ローストビーフの魅力の秘訣は?

ローストビーフはかたまりの肉をまるごと調理するものなので、表面を焼いてから低温でじっくり時間をかけて火を通していきます。そのため、赤身の柔らかさはそのままにお肉の脂はとけて、表面の焼き目によってその旨味は閉じ込められるのです。旨味が凝縮されているので、温かくも冷たくも美味しく食べられるのもローストビーフの魅力の一つ。余分な油を使うことがないのでさっぱり食べられます。

またローストビーフの両端を「エンドカット」と呼び、そこを指定して注文される方も多いです。旨味が一番染み込んだ端の部分は、両端ということでかたまりから二つしかとれない貴重さも人気の秘密なのでしょうね。

3. ローストビーフは身近になっている!

家庭でのチャレンジは厳しいイメージがありますが、フライパンを使ったものや炊飯器を使った調理法などもあり、そんなに難しい料理ではありません。

せっかくこうして知識も得られたということで、知識と共に食卓にローストビーフを登場させるのはいかがでしょうか?


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